企業ホームページは、ウェブマーケティングの一つの手法であり、マーケットにおける自社のプレゼンスを高めるための広告ツールであると同時に、自社商品の広告・販売のツールでもあります。
本ページの内容:
1. 企業ホームページの目的
企業ホームページは、「競合他社に対する優位性を確保する」手段としての広告ツールです。具体的な目標は次のとおりです。
1. マーケットに自社のプレゼンスを高めること
2. 自社商品やサービスを広告・販売すること
企業ホームページの役割は印刷物である企業パンフレットと同様ですが、ホームページの内容は適宜変更でき、ほぼ即座に更新・公開できるという特徴があります。
もちろん、広告活動であるため、マーケティング戦略に基づいて、企業ホームページを作成・運用することが基本です。また、企業ホームページに限りませんが、自社のビジネスモデルが「B to B」の場合と「B to C」の場合で広告の内容が異なってきます。ターゲットとなる顧客のニーズを捉えて、ニーズに応える内容の広告を作成して、顧客へ伝え、最終的に販売に繋げることが成功のキーとなります。
・B to B(Business to Business): 法人同士の取引のこと。
・B to C(Business to Consumer): 企業が販売する商品・サービスを消費者に提供すること。
2. 企業ホームページの構成
一般的な企業ホームページの構成(サイトマップ)は以下の図のとおりです。
当然ながら、会社の目的に沿って、ホームページの構成項目は自由に作成できます。例えば、自社商品はネットショッピング向けではなく、マーケットでのプレゼンスを高めることが主な目的の企業ホームページであれば、「商品購入」の項目は削除します。
3. 企業ホームページの仕組み
大手企業では、自社ホームページを稼働させる仕組み(プラットフォーム)を構築して運用することがありますが、中小企業ではほぼありません。ここでは、中小企業向けにアウトソーシング前提で話を進めます。下図は、ウェブサイトのプラットフォームを簡単に表したものです。
No. | 項目 | 内容 | 担当 | 備考 |
1 | サイト環境準備 | レンタルサーバ契約 | システムオーナー | 広報部 |
2 | コンテンツ編集 | サイトマップの内容 | コンテンツオーナー | 「会社案内」は広報部 「商品一覧」は商品部 「採用」は人事部 |
3 | サイト公開 | 外部公開の承認 | ウェブマスター | ウェブサイト責任者 |
4 | 閲覧 | 当該サイトの閲覧 | 顧客 | 潜在顧客や見込顧客含む |
4. 企業ホームページの構築・運用の概要
企業ホームページを公開するまでのアクションは以下のとおりです。一般的に企業ホームページのシステムオーナー(当該システムに関する予算確保、リプレイスや破棄を決める部門。IT部ではありません)は広報部です。企業ホームページの構築にもプロジェクトマネジメントの手法を用います。
No. | アクション | 内容 | 備考 |
1 | ドメイン名決定 | ・your-domain.com ・your-domain.jp ・your-domain.co.jp | 広報部 |
2 | ドメインを取得する | ・ドメイン管理業者と契約 ・レンタルサーバ業者対応可 | ・早い者勝ち ・お名前ドットコム |
3 | レンタルサーバ業者の決定 | 共有サーバー・専用サーバー | CMS(※)が重要 |
4 | レンタルサーバ業者と契約 | レンタルサーバと契約締結 | 価格重要 |
5 | コンテンツ作成 | 各コンテンツオーナー | ・「会社案内」は広報部 ・「商品一覧」は商品部 ・「採用」は人事部 |
6 | コンテンツのデザイン | ウェブデザイナー | 必要に応じて アウトソーシング |
7 | ウェブサイト構築 | ITベンダー | アウトソーシング |
8 | ウェブサイト公開 | ウェブマスター | 広報部 |
9 | コンテンツ更新 | 各コンテンツオーナー | ・「会社案内」は広報部 ・「商品一覧」は商品部 ・「採用」は人事部 ・CMS(※)習得前提 |
10 | ウェブサイト運営 | 障害対応:ITベンダー | 連絡調整部門 コンテンツ:広報部 技術:IT部 |
全般 | ・レンタルサーバ業者決定支援 ・ITベンダー決定支援 | ・サービスの品質(実績) ・セキュリティ ・費用対効果 ・安定性 | IT部タスク |
※CMS = コンテンツ管理システム
また、合理性・効率性・障害対応を考慮して、ドメインの取得、コンテンツのデザイン、ウェブサイトの構築および運用に関する一連の業務を1社のITベンダーに委託する企業は多数あります。自社製品の特性長、「おしゃれでカッコイイ」ホームページを必要とする場合も、やはりウェブデザイナーにデザインを依頼するケースが多数です。
★特記事項:「商品購買ページ」を必要とする場合、サイト構築業者に委託することが一般的ですが、大手のECサイトと契約して出店する選択肢もあります。一つのメリットは短期間で出店できることです。ただし、ECサイト維持運営費として店舗料(固定額)のほか、売上利益の数パーセントの支払いも発生します。
企業ホームページの運用フローを表は、下図のとおりです。
企業ホームページのコンテンツを更新する方法としては、上図のように各部門などの組織にあわせたワークフローで更新するのが一般的ですが、広報部のウェブマスターに承認機能を持たせずに、各部門の責任で運用する企業もあります。これは企業の目的によって決まるものであり、例えば、ある中小企業では、一人のウェブマスターが比較的シンプルな企業ホームページの運営を全部担っていました。
5. 企業ホームページに関する参考情報
ウェブサイトの仕組みの構成図は以下のとおりです。
レンタルサーバーの評価項目は下表のとおりです。
No. | 評価項目 | 備考(例) |
1 | CPU | Intel Xeon 6コア |
2 | メモリー | 16GB |
3 | 回線帯域 | ベストエフォート (バックボーン総量100GBs) |
4 | 転送量目安 | 無制限 |
5 | 記録媒体容量 | 1TB / Raid10 |
6 | バックアップ | 7日分 |
7 | セキュリティ対策 | XSS, SQLインジェクション、DDos対策、IPS対策 |
8 | 実稼働率 | 99.9% |
9 | サポート体制 | ・メールサポート:24時間x365日 ・電話サポート:平日10:00~18:00 |
10 | 管理体制 | オリジナルコントロールパネル |
費用 | 初期費用 | 100,000円 |
同上 | 月額費用料金 | 40,000円 |
同上 | SSL費用(年間) | 30,000円 |
企業ホームページ(ウェブサイト)は24時間365日、低価格で最新情報を世界に向けて発信できることが最大のメリットです。
ワンポイントメッセージ:企業ホームページは、自社紹介による信用力の向上(広報)、商品説明、販売促進や顧客層の拡大のために開設されています。
次項の”ワークフローシステム”は「こちら」をクリックしてご参照ください。