ITインフラとはITサービスの基盤(IT機器、設備や施設)となるものであり、全てのシステムはインフラがなければ動作しません。
★本ページの内容:
1. ITインフラとは
ITインフラとは、ITサービスの基盤となる「パソコンやサーバーなどのハードウェア、ネットワークを構築する機器(LAN・WAN・インターネット・スイッチ・ルーター、ネットワークケーブルなど)、データベース・OSなどのソフトウェア」のことであり、ITインフラストラクチャーの略です。一般的にIT部門ではインフラ課(インフラチーム)が担当します。業務システムはITインフラには含まれません。ITインフラのスコープは下図のとおりです。
★ITインフラのスコープ
2. ITインフラの構成要素
上記の図のとおり、ITインフラはハードウェアとミドルウェアというソフトウェアで構成されています。下図は、ITインフラのハードウェアに関する構成要素を整理したものです。
★ITインフラの構成要素
各構成要素の説明は、以下の表のとおりです。
No. | ITインフラの構成要素 | 内容 |
1 | ワークプレイス | ・パソコン(デスクトップ、ノートブック) ・タブレットPC (Windowsタブレット、iPad) ・パソコンのOS(Windows、IOS)やアンチウイルス ・スマホ (アンドロイド、iPhone) ・携帯電話 ・エンドユーザー向けソフトウェア(メーラーやオフィス系) |
2 | ミドルウェア | 業務システムが動作する環境を整えるためのソフトウェアです。 ・OS (Windows, Linuxなど) ・データベース (SQL Server, Oracle DB, My SQLなど) ・WEBサーバー(IISやApacheなど) |
3 | サーバー・ストレージ | ・エントリーレベル (タワー型, NAS) ・ミドルクラス(ラックマウント型) ・ハイエンド (ラックマウント型) ・ストレージ: HDDやSSDのような補助記憶装置全般のことを指します。 (パソコンよりも大きな容量、高い信頼性、高速なアクセス可) |
4 | ネットワーク | ・LAN ・WAN ・インターネット回線 ・ネットワークケーブル ・ルーター(無線LAN含む) ・スイッチ ・ロードバランサー |
5 | データセンター | ・データセンター ・サーバールーム |
各構成要素の詳細については、別ページにて説明しております。上記の構成要素のリンクをクリックしてご参照ください。
3. ITインフラの最適化について
ITインフラの最適化とは、自社に必要なIT機器の仕様を見極め、調達候補機器の仕様を理解して、利用期間中に安定な容量、かつ最適なパフォーマンス(負荷)で稼働するIT機器を見積もり、調達をすることです。利用開始後にビジネス環境に適用するために、当該リソースの増強や縮減ができる範囲の整備をしておくことも含まれます。
想定するIT機器の容量や負荷を見積もる作業を「サイジング」と言います。自社の業務処理に想定される負荷や容量を見積もり、IT機器の稼働後に性能が過剰(オーバースペック)あるいは不足にならないように調達することが重要となります。
例えば、サーバーのサイジングでは、CPUのコア数、メモリーの容量およびSDDの容量を適切に見積もることが必要です。
ワンポイントメッセージ:マーケットの変化に迅速に対応し、競合他社に対して競争優位性を保つためには、企業における最適なITインフラの導入・整備が重要な課題の一つです。
次項である”ワークプレイス(パソコン、タブレットやスマホ)”は「こちら」をクリックしてご参照ください。